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妊娠中の栄養について

栄養成分について

栄養素の基礎知識

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妊娠して食事に気をつけるようになった・・・という話を聞きますが
とても良いことだと思います。
 
だって、考えてみて下さい・・・
 
今はお腹の中にいる小さな赤ちゃんも、大きく育ってお母さんが用意したご飯を食べて成長するんですから!
家族みんなの健康のためにも食べるものに気を付けることは大事ですね。
 
生物は身体の中に取り入れたもので生命を維持していきます。
食べるものがその人の身体を作るわけですからジャンクフードばかり食べる生活が良くないのはあたりまえです。
 
人間のカラダにはホメオスターシス(恒常性)が備わっているのでそれなりに「普通の状態」を維持してくれますが、あまりにも偏った食事ばかりとっているとバランスが崩れてしまいます。
 
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人間にとって必要な栄養素はたくさんありますがまずは"三大栄養素"の「タンパク質」「脂質」「炭水化物」この三つは生きていくうえでの基本的な栄養素になります。
 
タンパク質は筋肉や血液など人間のカラダの主原料脂質も細胞膜などの原料やエネルギー源、炭水化物は活動するためのエネルギー源です。
 
これに身体の機能を維持するのに必要な栄養素である「ミネラル(無機質)」や「ビタミン」を含めて"五大栄養素"と言います。
ミネラルは微量ですが身体の構成成分の一つです。
たとえばカルシウムは骨の材料になります。
 
ビタミンは身体の構成成分ではありませんが他の栄養素がきちんと働く手助けをしています。
 
すべて人間のカラダで作ることができないもしくは必要量作られないので、食べて補うことが必要なものばかりです。
 
それぞれの栄養成分についてお話していきます
 

妊婦さんに必要な栄養

カルシウム:骨格形成

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骨や歯を作るのに必要な栄養素といえばカルシウムです。
また筋肉や神経を落ち着かせるので、イライラしやすい人はカルシウムをとるといいと言われますよね。
 
成人に必要なカルシウムは1日に600mgですが、妊娠中は900mgのカルシウムが必要になります。
 
なぜこれだけのカルシウムが必要なのかというと毎日150mgのカルシウムがおなかの赤ちゃんに使われてしまうからなんです。
赤ちゃんはお母さんのおなかの中で細胞分裂しながら身体を作っています。
カルシウムは骨を作るための主成分です。
身体の骨格を形成するためには絶対に必要なものです。
 
絶対に必要なものなので、お母さんの健康状態に関係なく必要なだけのカルシウムを赤ちゃんはもらってしまいます。
つまり、カルシウム不足のお母さんでも赤ちゃんにはほとんど影響はありません。
 
逆に言えばカルシウムが不足しているお母さんは自分の身体に負担がかかることになってしまうんです。
 
カルシウムが不足することでどんな影響が出るのか
 

カルシウム:骨粗鬆症

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赤ちゃんの骨格形成に絶対に必要なものがカルシウムです。

そのために赤ちゃんは1日150mgのカルシウムをお母さんの身体からもらっています。
 
お母さんのカルシウム摂取量にかかわらず、優先的に赤ちゃんに使われてしまうので足りていないお母さんは自分が欠乏症になってしまうのです。
お母さんの身体のカルシウムが不足すると骨粗しょう症になってしまうことがあります。
 
カルシウムが足りないために骨密度が低くなってしまうんです。
これから子育てで大変なのに骨がもろくなってしまうなんて困りますよね・・・
 
子供を生んで歯がぼろぼろになった
・・・という話を聞いたことがあるかもしれませんが、これもお母さんのカルシウムが足りないから起こったことですね。
 
カルシウム不足で歯周病が悪化する危険があるとも言われていますから、歯や歯茎の健康のためにもカルシウムは必要です。
 
また、カルシウムが極端に足りないと低カルシウム血症になることがあります。
低カルシウム血症では筋肉のけいれんなどがおこることがあります。
 
とにかく骨粗鬆症にならないようにカルシウム摂取を心がけてください。
カルシウムの吸収にはマグネシウムも必要なので合わせてとることを意識してくださいね。
 
実は妊娠中はカルシウムの吸収率が良くなるので神経質になることはありませんが日本人は基本的にカルシウムが足りていないことが多いですからね。
また、食品の組み合わせによって吸収率がかなり変わります。
 

カルシウム:食品の摂り方

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 人間は体の中でカルシウムを作ることはできないので必ず食べ物から摂らなければなりません。

妊婦さんに必要なカルシウムは900mg,授乳期には1100mg必要になります。
 
カルシウムというと「牛乳」を思い浮べる方も多いでしょうが1日900mgを牛乳だけで摂ろうとせずに、できるだけ色々な食品で補ってください。
同じ種類の食品ばかりを食べるのはあまり良くありません。
牛乳はコップ1杯200ccでカルシウム200mg摂ることが出来ます。
ヨーグルトも同じくらいです。
とうふ、がんもどき、生揚げなども比較的多く含まれています。
 
ししゃもやいわし、しらす干し、にぼしなどの小魚類はカルシウム豊富です。
癖がなくて食べやすい小魚もありますのでおやつ代わりにどうでしょうか
しらす干し20gでカルシウム100mg位です。
(塩分のとりすぎに気を付けて食べて下さいね)
 
小松菜やチンゲン菜、水菜などの野菜類、昆布、のり、わかめなどの海藻類にも含まれています。
カルシウムは吸収があまり良くありません。
 
吸収がいいと言われている牛乳でも40%程度といわれています。
小魚類は約30%、野菜・海藻類は約20%・・・確かに良いとは言えません。
 
なので、カルシウムの吸収に必要なマグネシウムを合わせてとるようにしてください
カルシウム:マグネシウムの割合は2:1と言われています。
また、ビタミンDも吸収に必要なので一緒に食べて下さい。
 
しかし、実は妊娠中はカルシウムの吸収率が高まるのできちんとバランスのとれた食生活をしている人はあまり神経質になる必要はありません。
 
要はバランスのいい食事をとることが大切なので心がけるようにしてくださいね。
 

鉄分:貧血防止

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 妊婦さんの悩みとして挙げられるのが「貧血」です。

 
普段は問題がない人でも妊娠中は貧血になるという方も多いですね。
もともと貧血気味の方は、特に気を付けなければなりません。
妊婦さんの40%に貧血が見られるのだそうです。
 
「貧血」は血液中のヘモグロビンが少ない状態のことを言います。
 
赤血球の中のヘモグロビンは新鮮な酸素を体中に運んでくれて、二酸化炭素と交換してくれます。
つまりヘモグロビンが少ないと身体が酸素不足の状態になり動機息切れがしたり、めまいがしたりといった症状がでてしまいます。
 
妊婦さんはおなかの赤ちゃんにも酸素を運んであげているので二人分のヘモグロビンが必要になるわけです。
妊娠すると胎盤を通して赤ちゃんに栄養をあげなければならないので血液の量は増えていきます。
 
血液の量は増えても、赤血球はそう簡単には増えてくれませんから赤血球の生産が追い付かない状態になってしまいます。
つまり血液が薄くなってしまい「貧血」になってしまいます。
 
ヘモグロビンはタンパク質や鉄分が原材料になっています。
 
鉄分の必要量は通常時10ml、妊娠時は1.5倍の150mlです。
鉄分不足による鉄欠乏性貧血になりやすいのも当然といえますね。
 

鉄分:鉄分補給

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 妊娠すると血液量が増えるのに赤血球はあまり増えないので貧血になりやすいことはお分かりいただけましたか。

 
そこで、食事による鉄分補給が必要になりますが鉄分には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」があります。
 
「ヘム鉄」は肉や魚に含まれる動物性食品に含まれタンパク質と結合しています。
「非ヘム鉄」は野菜や海草などの植物性食品に含まれタンパク質と結合していないという違いがあります。
 
吸収率で考えるとヘム鉄は20%前後非ヘム鉄は5%以下です。
しかし、「レバー」をたくさん食べれば良いというわけではありません。
 
レバー類は鉄分が多く含まれているのですがビタミンAもたくさん含まれています。
妊婦さんがビタミンA過剰症になると胎児が奇形になる可能性が高くなります。
 
野菜に含まれるビタミンAはほとんどがβーカロテン(レチノール)なのであまり気にせずに食べられます。
 
βーカロテンは親水性で体の中でで親油性のビタミンAに変わりますが変換率は一定なので過剰症は起きません。
レバーも適量ならば問題ありませんが鉄分不足解消にと毎日食べたりするのは止めた方がいいかもしれません
 
もちろん食事はバランスが大事なので色々なものを程よく組み合わせて食べて下さいね。
ビタミンCと動物性蛋白質を一緒に摂ると吸収が良くなるので合わせてとるように気を付けてください。
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